健康と運動

kenkoutoundou

健康と運動

運動と健康の関係について考えてみると、
「運動は健康に寄与する。」という命題は、実は、余り正しくないことが分かります。
「一部の運動のみが健康に寄与し、大多数の運動は、健康を害するか、
または健康への効果はどちらともいえない。」というのが正しい命題です。
数多くの運動が存在しますが、それを以下のとおり3つに分類して検討してみましょう。 

A健康に寄与する運動 
B健康に寄与するとも寄与しないともいえない運動 
C健康を害する運動

Aに該当する運動というのは、「筋肉や関節や皮膚に対する負担が大きくない有酸素運動」です。
歩行運動がその代表例です。有酸素運動というのは心拍数が120回/分と言い換えることが出来ます。
息の上がらない運動のことです。 

Bに該当するのは、水泳やジョギングやゴルフです。
これらの運動は一般的には健康に良いというイメージをもたれていますが、必ずしもそうではありません。
水泳は確かに筋肉や関節にはあまり負担が大きくなく、ゆっくり泳げば有酸素運動です。
しかしプールの水には細菌発生防止のために多量の塩素が含まれています。
これが皮膚に対して害を及ぼします。また走ることは、腰や膝や足首に対する強い負担をかけます。
また無酸素運動です。皇居を走るランナーが増えてきていますが、心拍数が120回/分を超え、
自動車の排気ガスを吸いながら、腰と膝と足首に強い負担をかけているジョギングは、
余り健康に寄与するとは言えません。ゴルフについて言えば、ゴルフの歩行は健康運動ですが、
スイング自体が腰椎に及ぼす影響は害そのものです。
プロゴルファーのほとんどが腰痛持ちなのはその証拠です。
ゴルフ場で唯一健康な運動をしているのはキャディーさんだけかもしれません。 

C健康を害する運動の代表例はオリンピックやワールドカップの競技です。
国を代表するレベルの運動選手は、ほとんどが怪我を抱えています。
マラソンの野口みずき選手が練習のしすぎで北京五輪に参加できなかったり、
サッカーの中村俊輔選手が足首の痛みでレギュラーから外されたことは、
マラソンやサッカーが筋肉や関節に対する有害な運動であることを示しています。 

運動に該当する英語にはアスレティック、エクササイズ、スポーツの3種類があります。
Athleticsは競技運動を意味し、ギリシア語のathlon(賞品)→athlos(争い)から来ています。
賞品を得るために争う運動のことで、いわゆるプロの運動です。 

Exerciseは訓練運動を意味し、
ラテン語のarcere(囲む)にex(外に)という接頭辞がついてできたexercere(絶えずに動かす)を語源とし、
「家畜を囲いから連れ出して働かせる」→「酷使する」という意味を持ちます。会社というストレスに囲まれた人たちが、
フィットネスクラブでベルトの上を走ったり、重りを持ち上げたりするのが、エクササイズです。 

Sportは娯楽運動を指し、
ラテン語のportare(運ぶ)にde(離れる)という接頭辞がついてできたdeportare(降ろす)が語源で、
「運搬作業から離れる」ことを意味します。それがフランス語経由で英語のdisport(遊ぶ)になり、
sportという単語が生まれたようです。
古代または中世のヨーロッパ社会では、運動はそもそも生活のためにする仕事であり、
遊びのために運動をするというのは貴族にのみ許された贅沢でした。 

従って、

A群の運動≒ sport
B群の運動≒ exercise
C群の運動≒ athletics

というのが大まかな分類です。
世界には約1万種類のスポーツがあり、どの人でも自分に向いているスポーツが3つあるそうです。
一生続けることが出来るA群のスポーツを見つけることが出来れば、それは人生において極めて幸運な事件で、
そのスポーツは何よりの宝であるといえるのではないでしょうか。 
ただし、スポーツで健康を害す人も、健康なエクササイズをしている例外的な人もいます。
そのためにはコーチまたはインストラクターの存在が重要でしょう。
自分が好きなスポーツを見つけ、
それぞれのスポーツで起りやすい傷害を知った上で適切な予防方法を教えてくれる指導者に、
そのスポーツの基本的な型を身に着け、
そのスポーツを続けることが、何より重要です。そしてエクササイズは、それ自体が目的というより、
スポーツのための準備として位置づけるとB群からA群に変わります。
スポーツも、実際の人生と同じで、良い師と十分な準備がとても重要ではないでしょうか。


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