抗うつ薬に匹敵する可能性がある運動トレーニング

2018年05月25日 介護予防

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「運動」がうつ病の治療に役立つことが分かってきています。
前回ご紹介したBlumenthalらの論文によると
(1)、高齢者のうつ病の治療に、運動トレーニングが抗うつ薬に匹敵する効果を持つ可能性があります。
抗うつ薬の方がより速い治療効果が出るかもしれないとのことですが、
この報告では治療16週間後の時点での効果は同等であったということでした。
「うつ病」の治療は休養と薬物療法とが基本です。
薬物療法は時として副作用のため十分な使用の難しいことがあり、
特に高齢者では色々な病気を持っていることも多いため、
十分効果のある量まで薬物を増やすことのできないことが多いこともお伝えしました。

薬物療法により生じる”ふらつき”は転倒する危険性を増やすため、とくに高齢者では問題となることが多いと考えます。
転倒による骨折は、長い間歩くことができなくなることもあり、とくに高齢者では骨粗鬆症などのために、
ちょっとした転倒でも骨折してしまうことが非常に高く、手術を要する場合も出てきます。
さらに、場合によっては、高齢のため手術のできないこともあるかもしれません。これらのことは、
高齢者にとって寝たきりとなる可能性を高めるなど、後々に多くの問題を抱えることとなります。

薬物治療に伴って飲み込みの悪くなることも特に高齢者では多く、そのため間違って気管に食べ物の等が入って、
肺炎になってしまうこともあります。
肺炎は誰にとっても危険性の高いものですので、避けることができればそれに越したことはありません。
特に高齢者であれば、なおさらです。
そんな中、高齢者のうつ病治療にとって、運動トレーニングが役に立つという報告は、
有用なことだと思います。
高齢者では、身体機能や心肺機能に問題を抱えているかもしれない中での運動トレーニングですので、
より適切な運動の提案のできるパーソナルトレーナーやコーチの存在が身近にいることが大切になってくるのでしょう。

Blumenthal J.A. et al: Effects of exercise training on older patients with major depression.
Arch Intern Med. 159(19):2349-56.1999.



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